広告/統計/アニメ/映画 等に関するブログ

広告/統計/アニメ/映画 等に関するブログ

ニコニコ超会議2015_普通の商業イベントに近付いた

2013年、2014年のニコニコ超会議は、夫々仕事で参加し、何れもとても発見があるイベントだと興奮しました。
昨年度の感想yyhhyy.hatenablog.com
でも、少し学園祭から普通のアニメイベントに近付いた、という印象を持ったことには触れましたが、
今年は、より学園祭のノリが減ったな印象がありました。

マニアックなブースが減りました
 囲碁、言論、鉄道等、勿論ありましたが、鉄道は大きくサイズを減らし、囲碁以外にももっと一杯マニアックなコーナーがあった記憶があったのですが、今年は、「歌ってみた」「踊ってみた」「演奏してみた」というメインコンテンツに力が入っていて、小さなブースのスペースが少なこうなっていました。

ローカルなアイドルが増えた
 実況主にファンがついていて、ローカルな人気が生まれている、という現象は昨年のイベントでもみられましたが、今回はより顕著になっていました。
 歌ってみたのコーナーでも、ちょっと可愛い女の子とバックダンサーというチーム編成だったり、ド素人の学園祭のノリというより、セミプロに片足踏み入れたような印象でした。

変な展示が減った
 NTTが変な展示をしてくれましたが、自衛隊JAXAや米国軍から超巨大な目玉が一杯来ていた去年、一昨年と比べると、目玉が減った気がします。

消費するだけのユーザーが増えること
 どんな分野でも「消費するだけのユーザー」というものは厄介です。確かに、「発信したい人ばかりで見る人が誰もいない」という状態では、承認欲求が満たされず盛り上がりに欠けますが、「消費するだけのユーザー」が増えると別の問題が生じます。
 「人気のあるスター」と「それを追いかける消費者」と、「そのスターに追いつけない新規参入組」に分かれます。
 新規参入者が’自分はここで頑張っても承認欲求は満たされない”と思ってしまうと、新しいものが生まれなくなります。ユーザーのコンテンツで盛り上がることこそがニコニコ動画の独特の特徴だと思うと、もっと新規の裾野が生きやすい構造にしないと廃れてしまうでしょう。

アプリゲームと同じ
 一部の人が強者になると廃れる、という法則は、アプリゲームを見れば分かり易いと思います。一部のプレイヤーが圧倒的に強くなり過ぎてしまうと、新規参入意欲が削がれて、ユーザーが減り始めます。そして、他のゲームが人気がでると、再びトッププレイヤーはそちらのゲームに移動し、人気のゲームが入れ替わるのです。

構造的には誰も悪くない
 一部の人が強者になり、消費するだけのファンが増え、新規参入の創作者が増えなくなる、、、この流れに誰一人悪はいません。システムで解決しなければ、いけない問題です。執拗に一部のカリスマを神格化しない、新規参入者が存在を認知される可能性があるように優遇する、、、ともすると社会主義的な不自由さが必要ではないかと思います。
 こういったジャンルの活性化については、Web上には多くの言及がありますが、余り学術書で出会った記憶がありませんね。社会学者の研究余地があるテーマではないかと思います。



それ以外にも、
・ミクさんのコーナー規模の縮小
FamilyMartなど恒例のスポンサーブースの縮小
・ゲーム実況メーカーの減少(闘会議のせい?)
・政党ブースの減少
など、これまであったものが手を引いた印象があります。
外野というものは、逃げる時は速いものです。

■ 参考
1.www.huffingtonpost.jp

2.


※ビジネスにおいても、ユーザーがどんどん自主的にコンテンツを作るもの(例えば、フィリップスのLED、スマートフォンのアプリマーケット)は普及し易いものです。