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TreasureDATAとGoogleスプレッドシートとGoogleDataStudioでダッシュボードもどきを作る

先般とても良い本を読みました。

この記事は殆どこの本の紹介のようなものです。

課題

殆どのマーケティングセクションの人はSQLを学習する気力がない

SQLこそが、データベースを操作する為に先人が作ってくれた取っ付き易い便利な言語です。故にSQLに対応していることそのものが使い易いということなのですが、それでも多くのマーケッターは「SQLを使わないと使えないツールなんて使えない」と言います。

往々にして日本のマーケティング部門は「マーケティングの勉強をしてきた専門家が集まる部署」ではなく「たまたま流れ着いてしまって、なんならいつかは異動する予定がある人が集まる部署」ということが多く、予備知識を持たずに現場投入されるのが現実です。

そのような中で、コマンドプロンプトやターミナルを使った操作やRやPythonを使った処理は勿論、SQLの言語を習得するというのは、ある程度マーケティングに興味を持たない限り難しいと思われます。

そういう現実を踏まえたとき、拡張性こそ薄いもののグラフィカルユーザーインターフェースで提供される「GoogleAnalytics」や「GoogleDataStudio」といったツールは、非常に重宝されます。

殆どの人はグラフの載ったレポートしか見ない

よく、エレベータープレゼンですとか、一枚絵プレゼンですとか、一瞬で一枚で説明することの大事さを説くビジネス書があります。そのことの是非は置いておいて、実態として世の中の多くの人はグラフでビジュアライズされたレポートを見て直感的に理解するもので、エクセル表を見て自分で煮るなり焼くなりして下さいという状態では見てくれません。

故に、「TreasureDATAから抜けますよ?」はもってのほか、吐き出したデータをグラフにして初めて見てくれます。これは、相手が意思決定層かどうかに関わりません。一般的に段落以上のボリュームのあるテキストは読まれないと認識しておいた方が良いでしょう。

おすすめの使い方

TreasureDATAからGoogleスプレッドシートに吐き出す

GoogleスプレッドシートExcelのWeb版だと思っていると損をします。データを連携させるために極めて便利なツールです。

初期設定

TreasureDATAにGoogleのアカウントを登録します。これで、出力方法としてGoogleスプレッドシートが使えるようになります

https://docs.treasuredata.com/articles/result-into-google-spreadsheetdocs.treasuredata.com

スプレッドシートへの吐き出し

画面を見て素直に入力して行けば終わります。先にスプレッドシートを用意しておき、作ったスプレッドシートを吐き出し先に設定します。

qiita.com

スケジュール設定のcron形式についてはこちらを参照して下さい。

docs.treasuredata.com

http://yebisupress.dac.co.jp/2016/02/25/treasure-data-to-spreadsheet/

スプレッドシートからの計算

GoogleDataStudioでのグラフ化

この2項目については既に先程の本に記載されているのでそちらを参照して下さい。

「transpose関数を使う」など細かなテクニックにまで言及されており、とても重宝します。

www.relief.jp

何が便利なのか?

TreasureDATA → Googleスプレッドシート → GoogleDataStudio

というステップを踏むことで、TreasureDATAのスケジュール設定の度にスプレッドシートが自動更新され、GoogleDataStudioも更新ボタンを押すと自動更新してくれます。これによって、グラフ化までを毎週自動的にやってくれるので、見る指標(KPI)さえ決まっていれば、レポートの作業は、GoogleDataStudioをPDF印刷してPDFにして配るだけです。

所詮ダッシュボードでKPIを見る意味は、何か異常が起きていないか?を監視するだけで、特に生産的ではありません。全て自動化しましょう。

余談:会議について

  • 一枚目でプレゼンしてくれ
  • 文字を減らしてビジュアルに説明してくれ

と当たり前のように言われるため、そういうものだと勘違いしている人もいるかもしれません。しかし、本質的に理解をしたいなら、抜粋されたグラフと印象的な一言ではなく、きっちり構造化された文章を読むべきだと思います。

www.businessinsider.jp

印象的なプレゼンスライドというのは、誰かを説得したり鼓舞したり煙に巻いたりする為に行うもので、バイアスがかかっていることがあります。自分がちゃんと理解したいときにはスライドではなくテキストをよく読む方が良いでしょう。


レポーティングに関して良いことが書いてあったなと思う本

Googleアナリティクスに関して詳細にテクニックが載った本。殆どのGoogleアナリティクス本が、触ってみたらわかるレベルのことしか書いていないなか、本書は「そんな機能もあったのか」ということまで書いてあります。

グラフの見せ方については色々な本がありますが、このGoogle社員の本が一番コンパクトにまとまっている気がしました。何故Googleは青色を使うのだろうか?と思っていた謎も、色弱色盲への配慮だったとわかり、大変教訓になりました。