Pamdasで特定列が条件を満たすデータをグループ単位で抜き出す
Webサイトのアクセスログを分析していると
コンバージョンに至ったユニークブラウザだけ抜き出してアクセス履歴を抜き出したい
ということがあると思います。
これが意外と面倒だったので備忘録的にまとめておきたいと思います。
マーケティングオートメーションのメールからコンテンツにアクセスした人のリストを抜き出す
「~/hogehoge_1/」というページにアクセスしたデータを抜き出すにはログデータの「URL」列に対して文字列検索をします。例えば、str.containsを使うのが良いでしょう。
hoge_list = df["url"].str.contains("hogehoge_1/')
更に、マーケティングオートメーションツール(例えばマルケト等)で配信したメールのリンクURLに「mkt」というパラメータを振り振っていたとして、Marketo経由で(=条件1)かつ「~/hogehoge_1/」にアクセスした(条件=2)ような行(レコード)を抜き出すには、「&」でつなげます。
hoge_list = df["url"].str.contains("mkt") & df["url"].str.contains("hogehoge_1/")
但し、このままでは「~/hogehoge_1/」にマルケトメール経由でアクセスした履歴が終えるだけで、他にどのページを見たか?という情報が消えてしまいます。
そこで、「~/hogehoge_1/」にアクセスした「IPアドレスの一覧」1を一旦取得し、リスト化します。
hoge_ip_list = df[hoge_list]["ip"]
コンバージョンしたリストを元に元のデータフレームにラベルをはる
普通にこのIPアドレスリストを使ってデータフレームから抜き出しても良いのですが、コンバージョンの種類が1つではないなど、今後の汎用性を考えると、元のデータフレームにラベルを付与する方が良いでしょう。
一度データフレーム化し、インデックスをリセットしています。そうしないとラベルが正しく作成できません。
hoge_ip_list_df = pd.DataFrame(lhoge_ip_list)
hoge_ip_list_df = hoge_ip_list_df.reset_index(drop=True)
コンバージョンしたIPアドレスリストの個数を「len(~.index)」を使って計測し、その数だけ「hogehoge_cv」 という文字列を作成。
hoge_label = pd.DataFrame({"hoge_cv":["hogehoge_cv"] * len(hoge_ip_list_df.index)},columns=["hoge_cv"])
「hoge_cv」という列名でコンバージョンしたIPアドレスリストのデータフレームに列を追加します。
hoge_ip_list_df["hoge_cv"] = hoge_label
コンバージョンしたIPアドレスリストのデータフレームと元のデータフレームをleeft_joinすれば、条件を満たすものだけが残ります。
df_mkt = pd.merge(hoge_ip_list_df,df,how="left")
df_mkt.to_csv("df_mkt_all.csv")
同様に別のコンバージョンもラベル化した場合
他のCVのラベルも作った場合はそれらのIPアドレス一覧データフレームをmergeしていけば良いでしょう。
hoge_ip_list_1_2_df = pd.merge(hoge_ip_list_df,hoge_ip_list_2_df,how="outer")
メールで配信したコンテンツの閲覧だけ欲しいとき
全ページではなく、メールで配信したコンテンツの閲覧状況だけに更に絞りたい場合。 先程のデータの中から配信コンテンツをマーケティングオートメーションのメール経由で閲覧したレコードだけ集計してconcatで縦に結合していけば絞れます。
df_mrkt_mail2 = df_mkt[df_mkt["url"].str.contains("mkt") & df_mkt["url"].str.contains("hoge_mail_2/")] df_mrkt_mail3 = df_mkt[df_mkt["url"].str.contains("mkt") & df_mkt["url"].str.contains("hoge_mail_3/")] df_mkt_mails = pd.concat([df_mkt_mail2,df_mkt_mail3], ignore_index=False)
パラメータなしのURLが欲しいとき
パラメータ付きURL以外にパラメータなしのURLが欲しいときは、str.splitを使い「?」で分割し、その1つ目の要素(つまりPython的には0番目)を抜き出して、新しい列「path」として插入します。
df_mkt["path"] = df_mkt["url"].str.split("?").str.get(0)
グランドデザインをできる人材が最も枯渇している
最近”そうだよなぁ”と思ったツイートがこれ。
自分も含めてやはり日本人は組織や制度を「デザインする」「設計する」というところが弱いんですよね。現場のディテールでいかに成果を出すか、というのがどうしても日本の組織の評価軸になってしまってるから、優秀な人「ほど」デザインよりまず目の前の課題解決となりがちだったりする。
— とくさん (@nori76) 2018年4月7日
日頃の業務でも痛感しますが、 最初の絵を描かける人 というのが枯渇していると感じます。
広告「代理店」業界では、グランドデザインはクライアントがやってきた
広告関連で世に出る記事ではまだまだ広告クリエイターがインタビューに応じることが多く、広告宣伝業務を取り仕切っているのは広告会社だと思われがちかもしれません。
しかし、最初の出発点は広告主側が描いていることの方が多いです。
広告主は「費用対効果」の視点で常に考えている。
どんな商品でも全国規模のテレビスポットを打てば、日本国内に最も効率的に到達します。確かに一度に2億円は軽く一週間で消えてしまいますが、日本全国には1.27億人も人がいるので、届いたのが1/3の6000万人程度だとしても1人あたりたった3円で届きます。
とは言え、全ての商品が宣伝費に2億も出していいわけではありません。
売上の10%程度を宣伝費に投下する、と逆算しても20億円売上る事業規模でないと2億円投下することはできませんし、全国規模で展開していても「店舗配下率が競合より低い」「ターゲットがニッチである」などの条件によって費用対効果は更に下がっていきます。
しかしなかなかそういう視点は、広告代理店側には育っておらず、 一部の層には受けそうだけどリーチはしない企画 、 一般層には受けそうだけどターゲット層の琴線には触れない企画 、 そんなにコストかけらんないよ!という企画 といった門前払いレベルの提案が出て来てしまいます。
事業ドメインからプロモーション計画を練るのは常に広告主側だった。
- 商材の売上予測しての宣伝費の確保
- 各ブランドへの配分
- 年間の宣伝費配分スケジュール
- 施策の費用対効果の振り返り
などは広告主側(事業会社)がやり、広告代理店には、
- 良い広告枠の確保
- 人気タレントの確保
- 優秀なクリエイターの確保
などの川下の業務を委託してきたのが、広告主と広告「代理店」の関係でした。
ですので
- どのブランドに宣伝予算を集中させるべきか?
- その商材が狙うターゲットはどこが実効性があるか?
は、 お金を払っている広告主側が全て設計し、オリエンしてきた というのが実態です。
広告代理店から広告会社にという掛け声
10年前から広告代理店は広告会社と名乗るようになりました。広告媒体枠の確保だけでなく、広告主の事業課題を発見しそれを解決する コンサルティング型営業 への転換を目指したのです。
未だにその夢は実現せず、課題を発見できないマーケッターやクリエイターは「クライアントのオリエンがしっかりしていない」と言って匙を投げてしまうケースもあります。
デジタルマーケティング業界でも似たような現状
以前この記事でも書きましたが、デジタルマーケティング用ツールを提供する会社は沢山あっても、それぞれがポジショントークをするだけで、事業会社にとってどのツールを組み合わせるのが効果的か?は、まだ誰も描いてくれません。
これも今日見た求人情報の記事ですが、CRMのデジタル設計ができるIT人材が不足している、という指摘は痛感します。
https://newspicks.com/news/2706135/body/newspicks.com
「デジタルマーケティングのツールを使ってデータを元にPDCAを回しましょう」という画餅の資料は、ベンダーも広告会社も用意しますが、
- 実際に取得できるデータは?
- その取得したデータはどこまで販売データを説明できるのか?
- 導入の結果得られる利益は費用対効果に合うのか?
をふまえて提案できる企業はまだありません。
例えば、(仮の話なので数値はデタラメです)
という状況だったとき、オウンドメディアやCRMに蓄積されたデータを使ってどの程度効果があると言うのでしょうか?DMPとバナー&メルマガが効率化されてどの程度販売に影響すると言うのでしょうか?
グランドデザインを描く人材・叩き台を作れる人材
最初の叩き台を作るセンスが良い人 に出会うことがあります。私には残念ながらまだその能力がなく、どうすれば良いのか?はわかりませんが、グランドデザインが描ける人には幾つか特徴があるなぁとは思っています。
世の中の動きの背景にある心理を自分なりに常に考察している
SHOW ROOMの社長は努力家ですが、路上ライブの投げ銭という心理を洞察しています。
やれるという自信がありトライ・アンド・エラーをしている
DJ社長については、「がむしゃらに自転車漕いでいる奴の横で、一週間原付き免許取る努力をした奴は後で追い抜いて圧倒的な差をつけていく」という部分抜粋動画を見て知ったのですが、先ず50人もパーティに呼べる、という求心力・カリスマ性から圧倒的です。
落合陽一さんの本や記事はどれを読んでもなるほどなぁと思います。これからの時代は、一人一人が事業主となって行かなけらばならなくなる、という指摘をしています。
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2025年教育改革も、自分で課題を発見し解決し、どう社会に自分が貢献できるのか?を問い続けることが重視されています。
グランドデザインを描く作業を他人に任せて請け仕事だけをやり続けている労働者気質の人は、この先ますます生き残りにくい時代になっていくのではないか、という危機感があります。
BtoBマーケティングも結局はブランディングということではないの?
これまでBtoC案件ばかりだったのですが、ここ最近急に自分や周りでもBtoB案件が増えてきました。
マーケティングオートメーションとの相性がBtoBの方が良いということもあって、BtoBマーケティングは最近マーケティングオートメーション祭りという感じなのですが、現状起きているブームは間もなく見直されるだろうなと思いました。
今、BtoBプロモーションでおきていること
よく言われていること
- 関係するレイヤーが多い
- 利用する部署と道入決定する部署が異なる
- 検討の期間が長い
などは昔から言われていることで、最近では、
- 意思決定に関わる部署が増えた(主にマネジメント層/経営層)
- 営業に問合せが来る前に勝負が決まるようになった
この2つが色々な本やレポートで言われています。 1
これについてはそうなんだろうなと思います。
例えば、最近ホットな「働き方改革関連法案対応」となると、人事・労務管理・情報システム・経営企画などが関わるので、どこか1つの部署で全部決められるという話ではありません。
彼等は定例のワーキンググループを開催し、必要な調達物の要件定義をしていきます。 そして情報システムの人が各社の営業さんに連絡をする頃には、ある程度「どこが良いのか?何がよいのか?」まで議論が終わっています。
このタイミングで、「労務管理システムの依頼ですが、働き方改革では本当は生産性向上が重要で、弊社はRPAの道入が得意なので是非ご検討を」と営業マンがセールスしても、ある程度予算化までされてしまっていたら、そう簡単に覆ることはないでしょう。
実際に対応策として”セールスされているもの”
上記の課題設定はその通りと思いますが、その対応策として叫ばれているのが、
です。
細かい説明はしませんが、ざっくりと
- 業界に関するレポートを作り、ダウンロードしないと見られないようにする。
- ダウンロードさせる時に個人情報を取得する
- サイトに関連するコンテンツを増やしておき、取得した個人情報のメールアドレスに送りつける
- サイトのコンテンツでは徐々に自社製品の道入が何故重要か?を説くようにする
- よくメールからクリックして閲覧してくれている人に対して、セミナーを案内する
- セミナー後もサイトを見ていたり道入意欲が高そうであれば、電話する(アウトバウンドコール)
- 電話で「一度提案に来てくれ」と言われたら営業を連れて行く
こんな流れで営業をかけます。
これによるメリットは、
- 何故自社の製品の道入が必要なのかをじっくり時間をかけてメルマガで案内し、自社製品の道入意欲を効率的に高めることができる
- 電話リストから闇雲に電話するのは効率が悪いが自社製品の検討をしている人への電話は効率が良い
- 今まで通っていた部署とは違う部署の人が道入検討していた場合、既存得意先に新たな突破口が開ける
など多岐に渡るため、多くの企業がマーケティングオートメーション、セールスフォースオートメーション、コンテンツマーケティングなどは道入しているのではないかと思います。
例えば
よくできているなぁと思うのはAdobeのサイトです。
「これは面白そう!」というレポートがだいたい個人情報入力と引き換えになっていて、その後時々関連したURLがメルマガで届きます。
クリックした先に、「あっこっちの方が近いかも?」という別のコンテンツへの誘導もあり、よく出来ていると思います。 2
決定的に抜けている視点
しかし、この一連の流行りの中で、決定的に忘れられている視点があるなと感じました。
- 3C分析(Customer,Competitor,Company)
- STP(Segmentation, Targeting and Positioning)
の2点です。
3C分析の視点
「顧客、競合、自社」の状況を事前に整理しておきましょう、という話です。
「リードに対して”ナーチャリング(育成)”しましょう!」とコンサルは言うかもしれませんが、そのコンサルは全く同じことを競合企業にもセールスをしているわけです。
すると、競合が一斉に実写と同じように当該業界のレポートを発行し、「今の時代はこうですよ?これを道入しませんか?」と同じようなコンテンツを作り、同じようにメルマガを打つのです。
自社の商品が業界内で自社しか出していない(例えばAdobeのCreativeCloudはグラフィック業界では競合ナシです)なら構いませんが、そうでないなら競合のメルマガと横並びでしかなく、競合と仲良く揃って同じようなコンテンツを制作会社に発注していた、みたいな無駄が起きていると思われます。
STPの視点
市場を分類し、ターゲットを定めて、自社の強みが活かせるポジションを決めることがSTPです。
USP(Unique Selling Proposition)を定めよ、とも言われます。
自社にしか提供できない価値(或いは他社はまだ言っていない価値)を、それが響くターゲットに対して語る、ということです。
依頼主が「えーっとどの会社を今回の競争入札に呼ぼうかな?」と思ったときに、 業界大手上から順や思い出せる順に呼ばれる会社が決まる という事象がおきます。このとき、市場を分類していなければ、有象無象と戦うことになりますが。
○○と言えば○○社 という特定分野でナンバーワンというポジションを取れていれば、その○○分野では必ず一番に呼ばれるわけです。
上記を踏まえて
上記のBtoCで当たり前の視点を踏まえると、やるべきことは明白で、自社の得意分野を決めて,、 得意分野の重要性を自社名でPRし続ける ということです。
例えば、さっき例に出したようにRPAが得意な会社であれば、
- 働き方改革では残業時間規制などで労務管理に注目が行きがちですね
- でもこの先、少子化/高齢化/介護離職/日本の国際競争力低下による優秀な外国人労働者の減少、など人手不足が待ったなしです。
- 如何に今いるメンバーで効率化できるか?が真っ先に重要です
- RPAの道入を考えませんか?
- 道入にはかなりすり合わせも時間もかかります。他社がやってないと思ったら、実はもう検討している会社は多いですよ?
といった世論を
などを通じて形成していく必要があります。
働き方改革ワーキンググループの人たちに「RPAと言えば○○社の名前をよく聞きますなぁ」と マインドシェア を高めることがゴールとなります。
結局はブランディング
BtoBマーケティングといえども、BtoCと重要なポイントは変わらず、手法がマス広告ではない、というだけであって、大きな考え方は同じではないかと思います。
必死にサイトを作ってメールを配信し、イベントで集めた名刺の活用の打合せに明け暮れる、、、という前に、差別化戦略を探る方が先だと思われます。
それを決めてから、誰に?何を?どうやって?伝えて"育成"していくのかを決めるべきでしょう。
BtoBマーケティング関連で読んで良かったなと思う本は以下です。
↓この本は堅実で、SEOをしなさい、PRリリース出しなさいなど、地に足の着いた展開を説きます
「分析」で成果を最大化するBtoBビジネスのデジタルマーケティング [ 中田義将 ]
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↓マーケティングオートメーションについてまともに書いてある本
BtoBのためのマーケティングオートメーション正しい選び方・使い方 日本企業のマーケティングと営業を考える (MarkeZine BOOKS) [ 庭山一郎 ]
- ジャンル: 本・雑誌・コミック > ビジネス・経済・就職 > 産業 > 商業
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-
よく引合に出されるのがこのグーグルのスライド
The Importance of Branding and Emotion in B2B Marketing by Ryan Saurer of Google B2B from BMA Carolinaswww.slideshare.net↩ -
暫く反応しなかったらメルマガが来なくなったので、見込みなし、と判断されたのだと思います。それも含めてちゃんとやっています。↩
ある種のコミュニケーション能力の高い人を「”恐ろしい”」と感じることについて
自分のコミュニケーション能力が低くからこう感じるだけなのかもしれないけれど、「コミュニケーション能力が高いなぁ」と思う人のうち、一部の人を「とても恐ろしい人だ」と感じるときがあります。
コミュニケーション能力の「高」「低」について
世間でコミュニケーション能力が高い、という意味で使われるとき、様々な段階があると思っていて、それを予めわけておかないと話が混乱すると思いますので乱暴ですがフェーズ別に整理します。
「恐ろしくない」コミュニケーション能力
フェーズ 1:意図が通じる
こちらが言ったことを理解してくれる 或いは逆に 言っていることの意味が誤解なく伝わる フェーズ
最低限のコミュニケーション能力。もはやコミュニケーション能力と呼ぶよりも論理的に考える能力であったり、整理する能力と言った方がいいかもしれません。
フェーズ 2:嫌われない
自分の話ばかりしないで相手の話をきく とか 喧嘩になることを敢えて言わない フェーズ
人としての礼儀。”人当たりがいい’人とも言えます。偏見かもしれませんが、オタクと呼ばれる人の中にはすぐ知識自慢のマウンティングをしてしまう人が多いような気がします。
フェーズ 3:相手の話を膨らませる
それってつまり~ですか? とか あっ、今、~さん何か言いかけましたよね? と話を膨らませるフェーズ
ヒアリング能力や議事進行能力にも関わる話。営業経験が増えるとこのスキルが自然とついてきます。人が言いかけて言いうのを引っ込めたこと、などは、意外と重要な話が含まれている場合があります。
- さ:流石ですね
- し:知りませrんでした
- す:凄いですね
- せ:センスありますね
- そ:そうなんですか!
という「さしすせそ」はただのおべっかではなく、「私は貴方の発言を評価しましたよ!」というフィードバックを上げることで、相手はまた次の言葉を発する勇気が出てくるのです。
因みに、ニュアンスが難しいのは「それってつまり~ですか?」という純粋な質問や繰り返しは会話を引き出せますが、「それって~じゃない?」「~でしょ?」と きめつけ をしてしまうのは完全に逆効果で、フェーズ2がまだ出来ていない人の返しです。
フェーズ 4:話題が面白い
ところで~なことがありましてね? とい話題を提供できるフェーズ。
これはとても難しい。その場にいる人の知識レベル、好みのレベル、などを全て知り尽くした上で、この話題ならみんな楽しめるだろう、と予測できなければならない。
恐らくこのフェーズになると、本気で相手のことが好きでないとできない、と思います。好きでもなんでもない人は、 ただ笑えるだけのエピソード を放り込むのが限界でしょう。自虐ネタと呼ばれるのはその最たる例です。話題としては楽かもしれませんが、笑う方も気を遣うので余り良い手だとは思えません。
フェーズ 5:エンパワーメントできる
是非~しましょうよ! など相手のモチベーションをプラスに持っていくフェーズ。
私はできていないのでテクニックは不明。上手い人はとても上手い。「この人が言うならやれそう」と思うことなので、普段から 実力がある というバックボーンも必要なのではないかと思います。
「恐ろしい」と思うコミュニケーション能力
フェーズ 1:いつも相手を認める
常に笑顔。感謝の言葉も忘れない。
自分もやっているしとても良いこと。機嫌よく仕事ができるのはとても良いことですし、感謝して貰うつもりでやったことでなくても改めて感謝されるととても良いことした!という気分になるものです。
なのだけど、恐いのは、 不機嫌な瞬間を一切みたことがない という人。
フェーズ 2:相手のことを気遣っていることを伝える。
「いやー、ご病気だと聞いてまして心配しておりました」などの枕詞をつける。
勿論自分も普段からやっています。「丸投げしてるように見えてちゃんとこっちのことを考えてはくれているんだ」と思うとちょっと安心するものです。半分は営業トークだとわかっていても、やはり言われるとありがたいものです。
けれど 大変なところありがとうと言いながらも納期は譲らない という、言うこととやることにちょっと差がある人は恐いです
フェーズ 3:貴方だけが頼りなのだ、という弱みを見せる。
「~さんだけが頼りでして」
当然自分も言っています。そのとおりなときは日々あるので。こう言われると、「あぁ自分は必要とされているんだ。この人の頼りになっているんだぁ」という承認欲求が満たされます。
しかし、 ~さんを信用してますので私。助けて欲しい と平気で言える人はちょっと恐いです。
恐い人について
上記のような「恐いなぁ」と思うコミュニケーション能力を使い倒す人の特徴は
- いつも機嫌が良くて本音が見えない。
- 組織の話を個人の話にスライドしてくる。
- 相手をコントロールできると思って全て計算して行動している。
などが挙げられると思います。
いつも機嫌が良くて本音が見えない
ときどき怒ったり不機嫌になるのが人間というものではないかと思います。常にニコニコしているだけの人の笑顔は本音の笑顔なのかどうか確証が持てないのでとても恐いです。
ときどき怒る人は、確かに恫喝されるような恐怖はあるのですが、嘘はつきません。一方で常にニコニコしている人は嘘もつきます。自分が必要とされているのか?用済みだと干されているのか?すら掴みかねます。
不自然に人当たりが良い人と仕事をするときは気をつけた方が良いでしょう。
組織の話を個人の話にスライドしてくる
「(会社じゃなくて)貴方を信頼しています」と言われると嬉しいものの、ビジネスでこれをやられるのはとてもやりづらいものがあります。「僕と~さんの間じゃないですか?」と言われると「そうではありませんよ」とは言いにいくもので、ついつい宴会で企業秘密を漏らしてしまう、、、そんな人は結構居るのではないかと思います。
別のテクニックとして「~さんも大変ですよね?」と言って、組織を裏切らせる、というテクニックもあります。これにハマる人は馬鹿だと思うのですが、引っ掛かる人は引っ掛かります。
「会社としてはそうかもしれませんが、貴方はどう思っているんですか?」とビジネスで聞いてくる人は要注意でしょう。興味本位で聞いているのではなく、隙を狙っています。
相手をコントロールできると思って全て計算して行動している
一般的な営業テクニックに、「ミスをしたときは朝イチで謝りに行く」というものがあります。現実的には「事態の収集に全力投球しつつ対応策やお詫びなどを揃えてから説明に伺う」方が、面会の意義は上がり相手のためにもなるのですが、目の前で土下座されると人は強く怒れないものです。本気で土下座しているうちは良いのですが、だんだん これは朝イチで謝りに行った方が有利だな と判断して決めている場合があります。
相手をコントロールできると思っている人は、基本的に他人を怒らせないですし辛い気持ちにもさせません。常に気持ちの良い状態に持っていくので、とても親切で心が広い人にしか見えないのですが、気がつくと変なことを約束させられていたり、言葉は優しいのだけどいつも良いように使われているだけ、ということがあります。
良い人なのか?コントロールしようとしているのか?の判別は難しいですが、 言ったこととやっていることとの差分 に気をつてて、意識的に距離を遠ざけないと悲しい目に会います。
コミュニケーション能力が高いなぁと思った映画
マリアンヌ
あらすじを言ってしまうことになるので何が何だとは言えませんが、この中に明言があります。
バーフバリ
今まだ映画を公開してます。
この中に、素晴らしい「エンパワーメント」のシーンが出てきます。泣けます。
理想は松岡修造さんですね!
データ分析で重要なのは「視点」~データサイエンティスト達に本当に必要だったと思われるものについて~
「統計のことがわかっていない自称データサイエンティストが増えて現場は困っている」という”データサイエンティスト”のつぶやきをよく見るようになりました。
これはいったいどういうことなのか?を考えてみたいと思います。
データサイエンティストブーム
データサイエンティストという職業が注目されたのは2010年頃だったでしょうか?
この本が出たのはもう5年前。この頃は「データサイエンティストが不足する」などと言われ、大学でも統計学を教えるべきではないか?などの議論があったように思いますが、その後、データサイエンティストブームは沈静化したように思います。
実態としては、「そこまで”データサイエンティスト”が必要ではなかった」ということではないかと思いますし、必要ではなかったと気がつき始めたからこそ”データサイエンティスト”として生き残ろうと思っていた人は、「方向転換のサンクコストを払うべきか?」、「自分たちの存在価値を喧伝するべきか?」の岐路に立たされているのではないか?と思います。
それでは、実際に求められていて、今も足りない人材は何だったのでしょうか?
データ分析に必要な人材
データ分析に必要なスキルは主に以下の3つです
- ビジネスの視点
- 統計学の視点
- システムの視点
ビジネスの視点は「マーケター」の役割で、システムの視点は「エンジニア」の役割です。
近年の急激なマシンスペック向上により、これまでマーケターが使っていた統計学レベルでは対応できない統計分析ができるようになってきたので、改めて「統計学」の視点が必要となったのでした。
そして、”これからはビッグデータだ”と言っていた頃は、まさに急激に増えた”機械学習”、”ディープラーニング”といった能力が必要とされていたのです。
※なおデータ分析に必要な人材とチームのイメージについてはこの本が最もバランスが良いと思います
必要とされる統計学にはバラつきがあった
一方で、求められる「統計学」についてはバラつきがありました。
Googleの中でアルゴリズムを作りディープラーニングのライブラリを開発しなければならない人、音声チャットサービスの原型を作る人、画像処理で人を認識するエンジンを作らないといけない人、といった専門人材は、数学的な理解が必要で、大学で工学科を出てないと難しいと思います。
一方で、誰かが作ったライブラリを使って自社のサービスに利用する、というレベルになってくると、専門人材である必要はなく、 エンジニアサイドの人が勉強すれば事足りる ということになると思います。
例えば、「自社にプライベートDMPを導入してデジタルマーケティングを強化したい」という目的であれば、マーケティングオートメーションツール、タグ管理ツール、コンテンツマネジメントシステム等々、全て外部のサービスをどう組み合わせるか?であって、トレジャーデータなどになってくると主要なツールとは簡単に連携できるように準備されています。このレベルであれば、情報システム部門の人とマーケティング部の人が連携すれば事足りてしまいます。
転機が明確になったのは、「GoogleがTensorflowをオープンにし、IBMがWatsonの門戸を広げたとき」だったと思います。
全てのアルゴリズムを自社で作り上げる必要があるのであれば、「統計学」に深い造詣のある人材が各企業に必要となりますが、それがサービスとして提供されるのであれば、”何が出来て何が出来ないかわかっていれば良い”ということになります。
一方で求められているのはビジネス視点
寧ろ不足しているのは、”統計学の素養があるマーケター”の方です。
多くの企業でマーケティング部に居る人は文系社員で、統計学についてはせいぜい大学時代にSPSSやSASを使っていました、というレベルであり、使うのは専ら因子分析や線形回帰分析などです。勿論、彼等がエンジニアのように引き続き勉強してくれたら物事は解決するのですが、元が文系だと改めて学習するのが辛いこと、普段使い慣れていないコードの入力が必要なこと、などで思ったように勉強が難しいのではないかと思います。
冒頭の「”データサイエンティスト”達から文句を言われている”自称データサイエンティスト”」とは、恐らくこの手の見よう見マネで統計学を復習しはじめた文系マーケターのことではないかと思います。
他方、”データサイエンティスト”側は、エンジニア上がりや学者上がりのことが多く、「ビジネスの視点」というのが不足しています。
「A/Bテストをして良いサイトデザインやバナークリエイティブを残す」などの試みはやって頂いて構わないのですが、「それはビジネスに対してどの程度利益が出るのか?」という視点が抜け落ちています。もし、この辺りの勘所を”データサイエンティスト”たちが鍛えられれば、マーケターという職種に鞍替えできるのではないか?と思います。
”データサイエンティスト”が”自称データサイエンティスト”に仕事を奪われているのは、アサインする側の経営者サイドと会話が成立していないからです。彼等の視点は常に”ビジネスへのインパクト”です。全ての業務をそこから逆算して考えるクセがついていないと会話になりません。
例えば、この本にあるように
孫社長にたたきこまれた すごい「数値化」仕事術 [ 三木雄信 ]
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「月額6000円でマニアだけが加入するもの」だったADSLを「生産ロットを増やしてモデムが安くできるなら、月額2830円で100万人が入ってペイするもの」にしてしまえばいい!
と発想ができるかどうか? です。
データを取得するのにかかるコストを弾くのはエンジニアに頼むとして、そのデータを取得することでどのようなリターンが見込めるか?を考えて提示する能力が求められています。
幸いにも、工学科出身でビジネスコンサルタントをやっている人は世の中に大量に居ますので、”データサイエンティスト”側からマーケター側への転向は、マーケターが統計学のスキルを強化するよりも早くたどり着けるのではないか?
と文系でマーケティング業界の端っこに居る私は思います。
参考図書
大局的な視点を得る為に良い本
成功企業に潜む ビジネスモデルのルール 見えないところに競争力の秘密がある [ 山田 英夫 ]
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幾つかの企業のビジネスモデルが分析されていますが、特に、 外側からはわからない「コスト構造」までインタビューしている 本は貴重です。
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メタップスと言えば人工知能や宇宙開発という変わった会社ですが、佐藤さんの先を読む力は飛び抜けていると思います。本書では、仮想通貨ブームを人々の経済の在り方の視点にまで広げて見ています。
イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」 [ 安宅和人 ]
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視点が大事、という意味ではやはりこの本が一番でしょうか。書いてある通りに発想するのが難しいんですよ、とは思うものの、出発点の視点がとにかく大事です。
デジタルマーケティングを俯瞰する
「デジタルマーケティング」について説明して欲しい”という依頼が増えました。
- 「デジタルマーケティング」に取り組め!という号令は出ているものの、そもそもデジタルマーケティングで何ができるのかわからない。
- 色々な外部に聞いてもそれぞれ言うことが違って結局何から取り組めばいいかわからない。
恐らくそういう悩みを抱えている人が多いと思います。
「デジタルマーケティング」とは便利な言葉で、あらゆる業界の人が”我々の分野こそがデジタルマーケティングだ!”と言っているのが実態です。 ただの機械学習ブームを「AI(人工知能)」と言っている人たちと同じ状態です。
逆に言うと、明確なデジタルマーケティングの定義などというものは存在しないので、「デジタルマーケティングとは何か?」という問こそが不適切です。
存在しない答えは無理に追うことはせず、実際に起きている幾つかの変化について俯瞰し、何が自分たちにとって必要なのか?を見極めるしかないと思います。
デジタルマーケティングにおけるプレイヤー
「デジタルマーケティング」を説く業種は複数あります。これまでマーケティングと言えば主にコンサルティング会社が言うことでしたが、様々な企業が生き残りをかけて、自分たちこそがマーケティングのキープレイヤーだと主張しているわけです
Web広告屋
Web専業の広告代理店、総合広告代理店のWebメディアセクションの人たちです。 そもそもWeb広告を「デジタル広告」とよびますが、これが誤解のもとかもしれません。
Web広告は進化し細かくターゲティングできるようになりましたが、Web広告そのものの購買に対する影響度は上がっているのか?というと、せいぜいYoutubeくらいのもので他は対して変わっていません。
- テレビを見る時間が減った若者にリーチする為に補完としてWeb広告が必要
- 需要が既に何らかの別の要因で顕在化した人を後押しする刈取り型広告で効果がある
大きくわけるとこの2つの機能であることから変わっていません。デジタルマーケティングと読んで売り込んでいるのはこのうち2つめの刈取り型のターゲティングの種類が増えました!というだけで、これまでのマス広告やPRが必要であることは変わらないのです。
またターゲティングが細かくできたからと言ってそのターゲット全員にリーチするわけではなく、全国規模である程度の消費者が居るのであればTVが一番安いですし、その費用がないと言っても、既存のGoogle AdWordsによる広告のターゲティングで充分というケースは多いと思われます。ターゲティングに使うデータの使用料分の効率化ができない、ということもありえます。
PR屋
ソーシャルメディアマーケターといった類の人たちです。一方的な情報では伝わらないのでソーシャルでバズらせましょう!というものから、Webサイトにユーザーが求める社会的関心事のコンテンツを置いてプロモーションするコンテンツマーケティングなども推薦してくることがあるでしょうし、インフルエンサーマーケティングを推薦してくることもあるでしょう。アンバサダーマーケティングなどファンをコアにしましょう、というのもこの軸です。
Web広告がターゲティングをドンドン細かくしていきその効率を売りにしているのとは真逆にPRはターゲティングができません。
また、インフルエンサーやファン・アンバサダーを使ったプロモーションもSNSを使うことがあるというだけで,実際には昔からある掲示板的なコミュニティ機能であったり、リアルな体験会だったり、技術的には新しくはありません。
ITベンダー系
データを収集し最適な顧客体験をデータ・ドリブンで行いましょうと言う人たちです。マーケティングオートメーションやWeb接客ツールやコールセンターやらどちらかと言うと情報システム部門に営業をかけていた人たちが、マーケティング部門や宣伝部の予算を取ろうとしています。
BtoBやECにおいては便利なものもありますが、それ以外ではまだ実用段階ではなく、過剰にアピールされている印象があります。
多くのツールがタグを設置できるWebサイトを工程上踏ませてCookieシンクやログインなどで顧客一人一人を名寄せしていく、という前提ですが、そもそも全ての購買行動がWebを通るわけでもなく、システム導入の費用の割に得るものが少ないということも多いと思われます。
システムと連携できる施策しかできないので、顧客の状態をいくらデジタルで細かく把握したところで、実行できる手段が「メールマガジン」「サイト訪問時の表示内容の出し分け」「後追いのバナー広告」「お問合わせ内容への返答の出し分け」くらいなものです。BtoBならまだしも、メールマガジンなどそもそも殆どがゴミ箱行きでしょう。
デジタルマーケティングの背景で起きていること
いずれのプレイヤーも一長一短のものを我こそは!と売りこんでいて費用対効果は冷静に判断しなければなりませんが、一方でこれらの背景で起きている社会の変化については把握しておかなければなりません。今はすぐ必要ではないにせよ、中長期的には必要なこともあると思いますし、業界や企業規模によっては今すぐ導入しても良いケースもあるでしょう。
行動データの蓄積
ビッグデータブームから続く流れです。
- 位置情報
- 購買履歴
- アンケートデータ
- 自社商品の取引状況
などのデータを広告配信に使うことができるようになりました。所謂、DMPと呼ばれるものです。
まだまだ配信する量が少ない、などの課題はありますが、今後も新しいデータの取り方は増えてくるでしょう。日進月歩ですのでここには記載できませんが、各広告代理店に問い合わせれば様々な情報と連携できることがわかるでしょう。
yahoojp-marketing.tumblr.com生活者の判断材料の増加
テレビ広告が効かなくなってきた、とは10年前から言われていることですがこの傾向は続いています。
- ライブコマースでプチ有名人の推奨するものを買う(雑誌で言う読者モデルの薦めるものを買う行為)
- 広告は良いことしか言わないけれどレビューサイトや比較サイトに行けば実態がわかる
- 自分のタイムラインに上がっくる情報が情報源の人(インスタグラムで近くの店舗の情報を知る、など)
大昔はテレビ・新聞・雑誌そして広告、それだけしか情報源がなく、広告で購買行動が激しく動かされていた時代がありましたが、今は相対的に価値が下がっています。
例えば、大量ご発注してしまった小売店舗がSNSで悲鳴を上げたら周囲の人が買ってくれた、或いは、TVCMでは問題なかった表現がSNSでは炎上した、など、商品がどのようなストーリーで受け入れられるか?という設計が重要になってきました。浅はかなアイデアは通用しないということです。
自動化
Amazonのレコメンデーションエンジンが凄い、というのも7-8年位前から言われていることでしょうか?
小売店舗の店主が一人一人の客の顔を覚えて推薦する商品を決める、という作業は大規模になると追いつきませんが、統計処理であればそれが可能になります。
マーケティングオートメーションはまだまだ実態として人間がシナリオ設計をしていることもありますが、データベース上で明確なゴールを決められる場合には、途中のスコアリングを回帰分析なりディープラーニングなり色々な手法で自動化することもできるでしょう。
チャットボットの事例としては、ヤマト運輸の配送問い合わせが有名ですが、ある程度定型的な問い合わせをチャットボットで済ますことで、コールセンターでの初歩的な質問を削減する、というのは必要な企業にとっては導入した方が良いものだと思われます。
今までできなかったOne to Oneマーケティングがテクノロジーでできるようになる、というのはとても良いことだと思います。「デジタルで顧客体験を向上する」という思想はこの先も進化しサービスが増えていくでしょう。広い意味では電子決済もテクノロジーによる顧客対応の向上です。
まとめ
幾つかの方向性の異なる技術の進化が「デジタルマーケティング」と総称されています。どれも重要な変化ですが、ものによっては導入にコストがかかりますので、先ずは解決したい経営課題が何なのか?からの逆算と、夫々の技術で何がメリットになるのか’?を常にアンテナをはっておくことが重要でしょう。
特に、広告代理店界隈の人は「マーケティング」という言葉を「宣伝・プロモーション」とほぼ同義で使うケースがあるので注意が必要です。例えば、楽天ポイントの経済圏に入って顧客を増やす、という施策もマーケティングです。売れる仕組みを作ることがマーケティングですから、施策は限定されていないのです。
デジタルマーケティングに関する参考書
DMPについて
アドテクノロジーの教科書 デジタルマーケティング実践指南 [ 広瀬信輔 ]
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- 価格: 2,420円
マーケティングオートメーションなどがBtoBマーケティングについて
BtoBのためのマーケティングオートメーション正しい選び方・使い方 日本企業のマーケティングと営業を考える (MarkeZine BOOKS) [ 庭山一郎 ]
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コミュニティやコンテンツマーケティング系
挑戦者たちに学ぶデジタルマーケティング ブランディング・地域活性から新市場開拓まで「洞察と [ 廣部嘉祥 ]
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ECについて。ややデジタルマーケティングからは外れるが活用するためには前提として必要
デジタルマーケティングで売上の壁を超える方法(MarkeZine BOOKS) [ 西井 敏恭 ]
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カスタマーエクスペリエンス系。調査手法よりの話が多いが顧客体験価値向上を意識しておかないとデジタルマーケティングで何を実現すべきか?の視野が狭くなる。
売上につながる「顧客ロイヤルティ戦略」入門 [ 遠藤直紀 ]
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デジタルマーケティングにおける組織の意思決定 。結局スーパーマンはいないので本書の指摘するようなチームワークが重要になってくる。
日清食品のアオハルシリーズはマスマーケティング時代のクリエイティブという印象が強い
先日「サザエさん編」が公開された日清食品のアオハルシリーズ(或いはハングリーデイズシリーズ)が個人的に 苦手 です。
嫌いな人の声
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- ハイジ編
一言で言うと 原作と余りにも違い過ぎる のが嫌われる理由でしょうか。
制作側の気持ちもわかる
とは言え、原作者サイドも許諾を出していますし、
恐らくこういうIFも好きな人は好きでしょう。声優も豪華ですし絵の描き込みも綺麗ですね。
原作無視とは別の課題として「昔の広告」という感じがする
原作と設定も絵の印象も違うということも苦手なのですが、もう一つ 価値観が古い という点がこのシリーズの嫌悪感の理由の一つのような気がします。
劣等感に対する決めつけ
- 読者モデルのクララが人気者でハイジがそれに劣等感を頂いているという設定
- ハイジが劣等感を抱いているという前提で、それでもハイジが好きだというペーターが良い人に見えてしまう設定
いつの時代の空気感でしょうか?
今日日の高校生ならハイジは最初から劣等感を抱いていない と思います。
青春といえば恋愛という短絡思考
3作品ともテーマが恋愛ですが、青春ってそれだけなんでしたっけ?
例えば、ハイジが勉強家にクララがスポーツ少女に進化して高校生活をエンジョイしていたら、”2人とも苦手分野を努力して成長したんだなぁ ”と思うでしょうし、その2人が協力して文化祭や体育祭或いなど青春のワンシーンも幾らでも描けそうです。
恋愛がメインテーマではない原作に恋愛要素を入れてしまったから原作の雰囲気が崩されたと感じるファンが多いのだと思います。もっと違う「青春」を描けば、炎上も減ったのではないでしょうか?
決めつけが多いマスマーケティング時代のクリエイティブ
サントリーの炎上したPR動画はもっと上の世代の価値観でしょうか?地方に行って美女とワンチャンあると思うのはバブル時代に海外で女遊びをした世代の価値観なのだろうと思います。
資生堂も「女は頑張っているように見えないようにせよ」という価値観もなかなか上の世代の価値観だと思われます。
その他にも炎上CMは沢山ありますが、ここで喝破されているように「おじさん」的な価値観の表現です。
多くの普通の大衆にとってオジサン的な価値観は一般常識であって、TVCM用の表現としては正解なのだと思います。 インターネット上では炎上していても職場では全く炎上していなかったり、寧ろ炎上記事に対して大袈裟だと反応する人の方が多かったりするかもしれません。 ネットのマイノリティのトライブで炎上しても販売に影響する程のことではないのです。
とはいえ、 一人一人にパーソナライゼーションされたメッセージを届けたい というデジタルマーケティングの時代にいつまでもこのような表現を続けるのは社会的にも企業姿勢としても限界が来る手法なのだろうなと思います。
( そういう時代になって欲しい という私の願望なのかもしれませんが)
こういうのを見たい
因みにTogetterの中に共感するコメントがありました
日清カップラーメンが次はサザエさんで青春するということを知り、いい加減日清は「カップラーメンが食べたくなるCM」を作ってくれよと思う。むしろカツオと中島が一緒にカップラーメン食べてる絵面の方が、青春って感じがするわ。
— ゆんだむ (@yundamdam) 2017年11月21日
いやー、中島くんとカツオくんが大きくなっても一緒にカップラーメン食べてたり、久々にあってモジモジしてたけどキャッチボールして急に10年のブランクを乗り越えて一緒にカップラーメン食べて終る、とか、そういうのだったら凄く泣けますよね。もう設定を聞いただけで涙が出そうです!