SUPER 8 が良かったことと作品を見る身構えについて - 広告／統計／アニメ／映画　等に関するブログ

音響と映像の迫力について
途中列車事故のシーンがあるのですが、そこの音響と爆発シーンは見ものです。
映画の前で手に汗握るというのは、ハリウッド映画の醍醐味ですが、
これが意外と最近は多くなくて、例えば、マイケル・ベイ監督のトランスフォーマーなんかは、爆破シーンのオンパレードで半分ギャグみたいな感じなのですが、「自分の身に迫ってくるような恐怖」ではないのです。

俳優がいい

女優が特に凄いのですが、ソフィア・コッポラの「SOMEWHERE」も名演をしています。matome.naver.jp

これも以前記事にしましたが、映像と小説の大きな違いは、映像は「イケメンと美女を繋いでいったら絵になる」ということです。

yyhhyy.hatenablog.com

脚本のバランスがいい

大きく3つの話の流れがあります。

・怪奇現象の発生と究明と解決
・人間関係が変化していく（＊複数）
・映画フィルムを完成させていく

この3つが同時並行で進んでいくので、「常に何かが進展しながら物語が進む」ことになります。
例えば、怪奇現象の正体は、結構終盤まで明かされません。
しかしそれだけがメインの話ではないため、視聴者にとっては”話が進展しないなぁ”とは退屈しないわけです。
これを怪奇現象メインにしていたら、怪奇現象の迫力をインフレさせないときっと飽きてくるでしょう。

「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」も「スター・トレックイントゥ・ダークネス」も安定して「最後までハラハラが続く作品」でした。
自分にはまだその分析をする能力が足りないのですが、最後まで飽きさせない技術という点で、JJエイブラムスは優れていると思います。

「SUPER 8」の見方

一方で、本作を
「怪奇現象の正体とバトルする映画だ」と期待してしまうと、全然対決しませんし、
「未知との遭遇だ！」と期待しても対して交流もしませんし、
「SFだ！」と期待しても余り科学的な裏付けはありませんし、
「映画作りが趣味だった人向けだ！」と期待してもそんなに映画作りは主眼ではありません。
例えば、「桐島、部活やめるってよ」の映画を学校カーストの話だと思う人は居ても、映画作りがメインテーマだ！と思う人はいないでしょう。*2

これは、青春ジョブナイルだと気がついて観ていれば、「あぁ～いい話だった」という感想になると思います。

作品を見る時の身構えについて

以前、

yyhhyy.hatenablog.com

という記事を書きました。*3

映画に限らず、コンテンツを見る時は、「事前の先入観は空っぽの方がいい」と思っています。
「SUPER 8」をタイトルをみて、映画作りが好きだった人へのメッセージに違いない！なんて思っていたら、”こんな話期待してなかった”になる人も出てきてしまうと思います。勝手な期待をして勝手に裏切られてしまうわけですが、それはとても勿体無い鑑賞の仕方だと思います。
どんな作品にも見るところはあるので、「これはどうやって楽しめばいいのかな？」を自分なりに探しながら観るのが楽しい見方でしょう。

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このキービジュアルだと未知との遭遇感はちょっとありますね。