IoTが与える広告業界への影響について
IoT(Internet of Things=モノのインターネット)という言葉が、2014年度は、ホットワードでした。
一見すると家電メーカーや自動車メーカーや、メーカー側がいかにマイクロコンピュータを仕込むか?というだけの話に見えるIoT市場ですが、これは企業のマーケティング予算を市場とする広告業界も大きな影響を受けるでしょう。
例えば、スーパーや大型施設で言えば、以下のような変化が予測されます
これまでのスーパーの施策
・キャンペーンの特売りを決める
・チラシを作成 ⇒ 印刷会社 または 広告代理店に依頼!
・折込広告 ⇒ 広告代理店 または SP会社に依頼!
・主婦にターゲティングされたメディアに出稿 ⇒ 広告代理店に依頼!
・レジで次なるクーポン券やスタンプでリピーター化
どこよりも目立つ特売を決める、いつまでも安いものを探し続けるスパイラル
意外にコストがかかる折込広告の印刷と媒体費。。。
これからのスーパーの施策
・キャンペーンの特売りを決める
・来店者のスマートフォンの位置情報を利用して、来店者に本日の特売を告知
・アプリによって、
IoTとなった家の冷蔵庫の在庫情報と、特売情報を統合
レシピサイトのデータベースと照合
最適なレシピ候補を提案
選択したレシピならどの売場を回ればいいかのルートを開示
・レジでLINE@アカウントを告知、リピーター化
初期構築には、費用がかかる。どのレシピサイトと組むかが重要になる。
特売の提案とレコメンドエンジンの違いで、競合店舗と差別化できるか?。。。
でも、折込チラシに頼らないようになれば、ランニングコストは同じくらいですむかもしれない。
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マーケティングのコストが減らなくても、構造的に広告代理店に発注する分野は減少!?
hotmail やGoogleが広告も無しに一般に広まったように、強力なサービスは、広告を必要としません。
IoTによって、これまで情報として流通していなかった様々なデータが流通し、新しいサービスのきっかけとなっていくのであれば、今後のマーケティング活動の主戦場は、
どんな情報を取得し、どんなアルゴリズムを設計し、どんなサービスを提供するか?
になっていくことでしょう。
そこで、
人員整理をして減っていく広告買付とクリエイティブ制作を粛々と続けるのか?
アドバイスするだけのコンサルティング会社になるのか?
個別サービスを一緒に構築できるのか?
共通プラットフォームを作って様々な顧客に展開できるのか?