「次元大介の墓標」のストーリーが素晴らしくかっこ良くて泣いた
これぞ私たちが見たかったカッコイイルパン一味!
映像も声も音楽もストーリーも素晴らしい 完璧な1作でした
(公式サイトはこちら)
監督:小池健/音楽:ジェイムス下地 で外れがないのは予想されていたことですが、
ストーリーが今回は、とても素晴らしかった。
*以下、ネタバレを含みます。観た人だけが読んで下さい
(上映期間が過ぎたので、書かせて!)
<基本構成>
0)どろぼう中に、余りに感付かれるのが早いことに気づく ルパンと次元
1)最強のスナイパーの狙撃による主人公のピンチ
2)招待の予測をつけて敵のアジトへ先回りする主人公たち
+次元の宿敵であることの回想(守れなかったボディーガード)
+俺の問題だと強がる次元と放っておけないルパンというお約束
3)アジトを調べるも先回りされピンチ
+不二子のピンチを知る
+早撃ちで負ける次元 / 大好きなマグナムを早撃ちには重すぎると否定される
4)絶体絶命のピンチ(次元が脳天を貫かれる)
5)一方で遂に回転歯車にやられそうになる不二子
6)ちょうどいい所で助けてくれる いつものルパン
7)盗品からスナイパーの依頼人の秘密を知るルパン
8)その盗品を持つことで、自らスナイパーの標的となり決着をつけにいく
9)スナイパーの監視システムの裏をかいて、実は次元が死んでいなかったどんでん返し
+重い弾のマグナムだからこその早撃ちの切り返し
+愚かな戦争のために、平和を求める歌手をも殺す残酷な国家に対抗する正義の味方としての締め
+ちゃんとお宝をせしめる不二子ちゃん
< とても自然な伏線>
・冒頭のやけに感付かれるのが早い不思議
⇒恐怖の描写であるとともに、後でそれが監視システムのおかげであることに繋がる
・アジトへの先回り
⇒次元にとっては、積極的に敵討をするべき相手である、という回想シーンとともに
積極的にアジトへ攻め入る(逃げるのではなく)納得の行く描写があって向かったアジトで、
ルパンは、監視システムを逆利用する技術を盗んでいた
・マグナムへの侮辱
⇒早撃ちで負けた次元。マグナムが重すぎる、何をカッコつけているのだ?という侮辱が、
最後の早撃ち対決では、重い弾丸が軽い弾丸と当たっても軌道がぶれない、というトリックの伏線に。
<2軸構成>
0) 国家の悪人+スナイパー × 歌姫+次元
1) 国家の悪人+スナイパー × 次元(+ルパン)
*0の対立構造の続き。途中から次元にとっては敵討に変わる
2) 国家の悪人 × 峰不二子
*首を突っ込み過ぎてピンチになるいつもの峰不二子
3) 国家の悪人+スナイパー × 峰不二子+ルパン
*峰不二子を助ける”体の”ルパン
4) 国家の悪人+スナイパー × ルパン(+次元)
*峰不二子の持つ国家秘密のノートを餌に、スナイパーと対立構造に持込むルパン。そしてそこに復活する次元
5)国家の悪人 × ルパン+次元+歌姫
*一番最初の対立構造に立ち返りながら、正義の味方として活躍する2人
僕の拙い日本語では、わかりにくいかもしれませんが、
本編をご覧になった方なら何となくわかって頂けると思います。
次から次へと起こるピンチに、一瞬の飽きもなく、新しい出来事が重なり
新しい対立構造に移行しながら、
いつものお約束である
・ルパンと次元の共同作業
・峰不二子を助けるルパン
・負けたと思ってからのルパンの頭脳プレイによる報復
といった要素を入れながらも
・結果的に社会正義の為に戦うルパン一味
という冒険活劇へと最後に戻ってきているのです。
ルパン三世は、確かに大どろぼうの物語ですが、
実は、ハードボイルドで仇討ちの決着だったり、自分たちよりとんでもない悪との戦いだったり、
少年が見ても楽しめる冒険活劇になっているのが特徴です。
そこを外していないということと、
今作は、一歩一歩 合理的なストーリーの積み立てでピンチに陥っていくハラハラドキドキの展開なのですが、
最後の最後で全部それが、意味のある伏線として、大どんでん返しに戻ってきているのです。
こんな合理的な脚本で、かつどのシーンも見せ場がある、というのは、
並大抵のことではありません。
※ED映像もめちゃめちゃかっこいいです。
終始渋い声と渋い音楽によるハードボイルドでかっこいい作品でした
こっちのシリーズも好きです
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ハードボイルドなルパン三世新シリーズ
音楽もかっこいしキャラクターもかっこいい
特に銭形警部がかっこよくなっているのが好感度が高いです
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この作品は、この菊地成孔さんの音楽がとてもきいています!