特撮と雨と夜の親和性について
先般、パシフィック・リムを観た時から思っていたのですが、
変身人間シリーズのオールナイトを観て確信に至りました。
特撮のリアルさを演出する為には、雨天と夜(暗さ)が格好の組合せであると。
・チャイナタウンの豪雨と闇から始まる「ブレード・ランナー」
・怪獣が攻めてくる時は、いつも雨の中の「パシフィック・リム」
・先日デジタルリマスターされた初代「ゴジラ」もまた、雨の中、東京を襲います。
・そして昨日新文芸坐で観たばかりの「美女と液体人間」
勿論、雨が降っていない、画面が暗くない、作品でも素晴らしい特撮はありますが、
質感が最もリアリティを以て描けるのは、やはり雨と闇なのではないかと思います。
加えて、ずっと雨の降っている音がしている、というのは、
それだけで中途半端なBGMをあてる迷いも必要とせずに
視聴者に不安感を与え続けることができます。
フィルム・ノワールの闇とタバコと同じような狙いでしょう。
どうしても明るい中に出てくる怪獣は、質感がないものですが、これは、特撮でも特撮風のCGでも同じでしょう。
今後、作品を見るときのリアリティの期待度として参考にしたいと思っています。
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余談ですが、変身人間シリーズといえば、ガス人間第1号が好きな人が多いです。
噂通り 素晴らしいカメラワークでした。
変身人間にされてしまった悲哀は、フランケンシュタインともスパイダーマンとも仮面ライダーとも通じる
基本フォーマットですが、こと特撮となると、ストーリーのみならずカメラワークも重要ですし、
特撮以外の 新聞記者と警察の色恋などちょっとしたスパイスが良くないと 見飽きてしまうものです。
その意味で本作は、極めて良いお手本となるでしょう。
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