ボーイ・ミーツ・ガールにおけるスパイ疑惑のプラトニックさについての考察
私の個人的なツボなのですが、
”ボーイ・ミーツ・ガールにおけるスパイ疑惑”というシチュエーションにとても萌えます。
その秘密を自分なりに考察してみました。
■基本構造■
1.偶然に出会った異性と良い感じになる
2.とても楽しい非日常と恋愛一歩手前の距離感の日々をすごす
3.相手にスパイ疑惑がかかり、接触を禁じられる
4.スパイだから自分に近づいて来たのか?それとも本当の恋だったのか?悩む
※以降ケースバイケース
⇒ 例えば、マクロス・フロンティアの劇場版を思い出して下さい
■ポイント■
・棚ぼた構造の免罪符になっている。
⇒いきなり異性が何の変哲もない主人公に惚れる”棚ぼた”構造は、ギャグ作品としては面白いのですが、
真面目なストーリーの中に入れるには、流石に非現実的過ぎて感情移入のハードルが高いのですが、
「こいつはスパイだから近づいたんだな」という可能性が提示されると、
2人の出会いや非日常の日々が、ストーリー上、必然性を持ってきます。
・主人公の弱さが垣間見える
⇒一般的に、完璧な主人公には感情移入できません。
大衆向けのストーリーの基本は、欠落したものを回復していく、欠点を克服していく、というものです。
そして、スパイに簡単に騙せれてしまうという登場人物は、視聴者としては安心して見ることができる対象になります。
上から目線で応援したくなるのです。
・真実の恋 という描写がより分かり易く描くことができる。
⇒何と言ってもここが、この構造の1番強力な特徴と言えるでしょう。
「例えこの人がスパイであっても関係なく好きだ」という感情や
「最初はただのスパイだったけど深みにハマってしまった」という感情といった主人公の葛藤と、
”周囲の静止を押し切っての再開”という熱いシーンなど、
悩む主人公が、自分の心にケリを付けて次の行動に強い意志を持って邁進する様子が描ける。
しかもそれが、古典的ハリウッド映画の文法である恋愛という要素を交えて達成できる。
とても強力なツールと言えるでしょう。
■余談■
女の人には、白馬の王子様が迎えに来る というシンデレラ願望というのものがある、と良く言われますが、
男の人の場合における白馬の王子様とは、棚ぼたの女の子ではなくて、スパイ的な悪女の到来ではないかと思います。
「この女に騙されていたとしても、ついていくのだ」というプラトニックな気持ちに憧れる所は、あるでしょう。
■ 参考事例 ■
*以下、一部ネタバレあります*
直近 例)『劇場版 マクロスF 虚空歌姫 〜イツワリノウタヒメ〜』 シェリル・ノーム × 早乙女アルト
懐かしい 例)『鋼鉄のガールフレンド』 霧島マナ × 碇シンジ
名作 例)『機動戦士ガンダム』 ミハル・ラトキエ × カイ・シデン
例1
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この作品は、ボーイ・ミーツ・ガールな所も良いですし、三角関係もいいのですが、
何よりもシェリルさんのLIVEシーンの美しさが堪らないです。
マクロスは時々、マクロス祭りとして劇場でリバイバルしているので、是非大きなスクリーンで観て下さい。
例2
鋼鉄のガールフレンド FOR WINDOWS95
EVAのアンソロジーは色々ありますが、この作品は別格といえるでしょう。
本筋とは全く関係の無い話ですが、あのウジウジのシンジくんが 積極的に動いている という点だけでもう泣けてしまいます。
例3
劇場版 機動戦士ガンダム Blu-ray トリロジーボックス
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ミハルが消えた時のカイとそれを周りから悲しそうに見るクルーたちのシーンに泣きました。
そしてその話を引きずらないで、さっさと次のエピソードに行くこの作品のクールさ。
本当に深いエピソードが幾つも続いていく作品です。
■緩募■
こんな感じで、ボーイ・ミーツ・ガール×スパイ な作品を持っと見たいので、
皆さん知ってたら教えて下さい!