広告/統計/アニメ/映画 等に関するブログ

広告/統計/アニメ/映画 等に関するブログ

結局アニメを企画してるのはどの企業なのか

結局アニメを企画してるのはどの企業なのか

就職活動の説明会シーズンなので久々に表題の件について
普通の四年制大学に行っていて、
「別に絵もプロ並みには描けないし、でもアニメの仕事はしたい」
という人はそこそこいると思います。

・海外に売りたいなら、商社であったり、そもそも海外企業
・クールジャパンとして国費を配分したいなら、経済産業省の官僚
・グッズ作りたいなら、勝手に起
という所ですが、
特に何もスキルのない四年制普通科大学の人は、
”企画”する側になりたいと、漠然と思うことでしょう。

参考までにどのような作品ならどこが企画するのか、
まとめてみました
現場を離れて既に長いので色々と変わったかもしれませんので
そこはご承知下さい

1.玩具メーカー
子ども向けなら玩具メーカーです。
オリジナルな玩具の販売目的として
自社製品のアニメ化作品を1年間毎週30分のCMを流すためです

因みにカードゲーム専門の企業も同じ類いです。
カードを売るために、1周間に何回も再放送がありますね。

2.ビデオグラムメーカー
子ども向け作品を企画することもありますが、
深夜系はほぼビデオグラムメーカーが企画します。

製作費の半分近くを負担して、セルDVD/BDが1万人に売れたら成功
というケースです。

このビジネスを始めたのは玩具メーカーの1部門だったりもしますが、
今では分社化していますね。

また、
音源メーカーを兼ねている企業や、
映画会社のビデオグラム部門というケースもあります

3.製作もする制作会社
子ども向けも深夜向けもあります。
自分達で製作著作を持つケースもあれば、
企画を売り込んで、ビデオグラムメーカーや玩具メーカーがお金を出すケースもあります
そもそも飲みの場や打合せで出た企業同士のアイデアが企画になる、なんて場合は、
誰が企画立案者か?などは曖昧なケースも多々有ります。

4.出版社
「企画」をどこまでとするかにもよりますが、
出版社は年中売り出したい作品はあります。
その情報を拾った誰かが実現に向けて動く、というケースが多いでしょう。

1~3巻位しか出てないのに もうアニメ化? というケースがあるところや、
実質ビデオグラムメーカーである所もありますね。

でもアニメ化で1番数が売れるのは、やはり原作です。



主だって企画するのは、上記でしょう。
ただその中で企画するポジションになる人は、そう多くありませんし、
なりたくてなるケースもあれば、たまたまというケースもあるでしょう。
世の中はそんなものです

以下は、ケースとしてある、というものになります。
5.ゲームメーカー
そもそもゲームを作るだけでアニメ以上に開発費がかかるので、
ゲーム単体ではアニメ化はコストパフォーマンスが悪いのですが、
これは、ヒットする!と思うビデオグラムメーカーがあれば、成立しますので、
企画の発起人という意味では、ゲームメーカーもあるケースです。

6.放送局・広告代理店
嘗ては、放送局・広告代理店・製作会社が企画して、スポンサーを探す、という仕組みがありました。
今もなくはありませんが、、、というレベルです。
時々古い作品の版元が何故か広告代理店というケースがありますよね。

一方で、深夜向けで放送局が自社的に部門を作って製作委員会を組成するものも近年はあります。
また、広告代理店は、
彼等がやりたいもののこともあれば、どこかと一緒に企画したり、
誰かの企画の出資者を探すために動くというケースもあります。

7.商社
アニメは儲かる というイメージがあった頃、
まだ北米で日本のアニメが売れていた頃に多かったのですが
最近は余り見かけない印象があります。



それ以外にも、
「アニメ製作費をある程度自社で負担し、
 TV等伝播力のある媒体で宣伝することで
 何かしらの自社商品が売れて、利益を産み
 制作費を回収することができる。
 ただ宣伝するより遥かに売れる」
ということが成立するのであれば、
どんな企業でもアニメを企画し得るものです。

ただ、単純な出資者となるだけでは、回収できないケースも多く、スキームとしては、
「リクープ」「窓口手数料」「トップオフ」製作委員会が黒字でなくても良い場合の通りですが、
”製作委員会が赤字でも自社は黒字になる見込がある”位の自社商品がない限り、
発起人となって製作費の多くを負担するという意思決定をすることはないでしょうから、
自然と特定のプレイヤーに限られてくるとは思います。