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「○○年後に○○の災害が起こる」という確率論について【忘備録】

「次にこのクラスの災害が起きるのは、n年後と言われています」「n年に一度の〜〜です」
という災害報道をよく耳にしますが、
丁度、それに関わる話が今読んでいる本に出てきてとても面白かったので、忘備録を兼ねて。
(※数字は計算し易いように変えました)

1年間で起きる確率がpの災害について、
最初にその事象が出現するまでの試行回数について考える 幾何分布 の概念を適応すると、
期待値は、1/p *E(x)=Σx*p(1-p)^(x-1)ですが、

例えば、1年間で起きる確率1%ですよ!だと、期待値は、100年後ということになる。
これが所謂100年に一度の災害という意味になります。

一方で、その分散は、(1-p)/p^2 ⇒ 9900 なので、
平方根をとると、99.4987...年のバラつきがあることに。

これの意味するところは、
あるとしたら100年後だけど、プラスマイナス99年はズレてもおかしくないから、
 結局、来年起きても変じゃない!

ということで、大災害に於いてはもはや全く参考にならない情報ということになります。

もちろんこれは、あくまで幾何分布に当てはめると、ということなので、
当該災害が偶発的に起こる場合が前提になっています。
毎年蓄積される何かしらの影響によって翌年の発生確率が著しく異なる、
といった類いの現象であれば、当てはまらない考え方です。



注:より実用的には、災害では指数分布を使っているようです。