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「MG」=ミニマムギャランティ

以前、「上代」「下代」ロイヤリティという記事や、製作委員会の収入関する記事をエントリーしましたが、
関連して、
MG」(よみ:エムジー)
という言葉があります。



Minimum Guaranty 」(よみ:ミニマムギャランティ)を略してMGと呼びます。
意味は、字面の通り「最低保証額」で、
”商品化によるロイヤリティ収入を先払いで版元が受取る仕組み”です。

ライセンサーとしては、
収入を最大化するためにも、出来るだけ沢山販売してくれそうな所にライセンスアウトしたいのですが、
余り販売力・営業力が無さそうだな、というライセンシーに、「手を挙げてくれたのが早かったから」という理由でライセンスアウトする場合などは、
”果たしてちゃんと売ってくれるのか?”,”利益が委員会に還元されるだろうか?”と若干不安になってしまいますし、

ちゃんと売ってくれる所でも、何らかの理由で商品の発売が延期に次ぐ延期で、
せっかく盛り上がってる番組放送期間中に商品が出ず、すっかり販売チャンスを失ってしまう、
という危険もありえます。

そのようなリスクを回避するために、「最低限これだけは売って収入あげて下さいね!」という金額を決めて、
実際に売れる前に、払っていただくのが、MGの仕組みです。



当然、商品化された商品が大ヒットして、追加生産した場合、
MGで設定した金額以上のロイヤリティが発生しますが、
勿論、追加で発生した分のロイヤリティも、ライセンサーに払わなければなりません。

海外番販の際には、商品化とセットで当該国や地域でのライセンス業務一切を売ってしまう場合がありますが、
そういうときにも、MGを設定してもらいます。
許諾したものの、許諾されたライセンシーサイドが商品開発をサボって、利益を上げないくらいなら、
はなっから別の所へ許諾した方が良かった、
などということが起きないようにしています。

MGの設定をすることをよく、”MGを切る”と言います。
語源は不勉強なので存じていませんが、何故か、”切る”と言います。